連続伝票に使われる用紙の種類
連続伝票に使われている用紙の種類は、2枚以上の複写伝票においては、ノーカーボン紙というものが使われています。
圧によって複数枚に渡り複写を行うことの出来る特殊な複写用紙です。
ノーカーボン紙(Carbonless Paper)は、一般的なコピー用紙とは異なり、カーボン紙を使わずに、自己複写機能を備えた紙のことを指します。ノーカーボン紙は、主に書類のコピー作成、請求書や領収書、注文書などの複写に利用されます。
ノーカーボン紙は、一般的に2つ以上の層で構成されています。一枚のノーカーボン紙は、少なくとも2つの部分から構成されます。1枚目の部分には、インキや色素を含む微小なカプセルがあり、2枚目以降の部分には、そのカプセルに反応する化学薬品が含まれています。書き込みや印刷をすると、1枚目の部分にインキが伝わり、カプセルが破裂して化学薬品が放出され、2枚目以降の部分にインキが転写されます。その結果、複写が作成されるのです。
ノーカーボン紙は、一般的に環境に優しいとされています。通常のカーボン紙を使用する場合、使用後のカーボン紙は廃棄されるため、環境への負荷が高いです。一方、ノーカーボン紙は、再生紙を使用したり、炭素排出量の低い製造方法を採用したりすることができるため、環境への負荷が低いとされています。
伝票の使い方によるものですが、最後の用紙だけ厚くしてあるものもあります。
一番よく使われている用紙としてコピー用紙の0.08ミリより、やや薄い0.06ミリの用紙(以下、N40用紙)というものがあります。
※Nというのは、ノーカーボンの略です
本来、紙の厚さは、厚ければ厚いほど丈夫であることに違いないのですが、手書きの際に用紙枚数が多い場合は、最終ページにかかる筆圧がどうしても不十分になることがあり、トラブルの原因となる場合があります。
このN40用紙は、手書きした場合にも最後のページまでキレイに発色することができる厚さとされています。
よく使われている厚さであるため、用紙の色が、白色のほかにも水色・ピンク色・クリーム色が製造されています。
現在お使いの用紙の厚さを計測することは難しいと思いますが、
「少し厚くしたい」「もう少し薄くても良い」などのお声をいただければ弊社で相談対応いたします。
用紙には、上用紙、中用紙、下用紙と3種類が製造されており、それぞれ、発色剤、顕色剤の塗られ方が違います。
これにより用紙の順番を入れ替えても発色しないことがあります。
用紙は、以下が製造されています。
0.055ミリのN30
特別複写枚数の多い伝票(6枚複写とか)の場合、N40も薄いこの用紙が使われていることがあります。
0.06ミリのN40
上記で説明した、一番よく使われている用紙です。
上用紙、中用紙、下用紙ともに色付きの用紙が製造されているのは、この厚みだけです。
0.07ミリのN50
N40用紙とさほど違いはありませんが、こちらを使われている場合があります。
0.08ミリのN60
コピー用紙と同程度の厚さです。少し丈夫な伝票として利用されています。
0.1ミリのN80
上質紙70と同程度の厚さです。
上用紙と下用紙のみ製造されています。
0.13ミリのN100
上質紙90と同程度の厚さです。
下用紙のみ製造されています。
N40の2倍以上の厚みがあり最終ページの領収証書などに使われることが多いです。
0.15ミリのN130
上質紙110と同程度の厚さです。
下用紙のみ製造されています。
最終ページにのみ使用可能で、しっかりとした厚みがあり丈夫な用紙として使われています。
色つきノーカーボン用紙
N40では、水色・ピンク色・クリーム色が製造されています。
白色用紙よりも割高になりますが、用紙色を変えることで容易に見分けられるようになります。
その他で唯一、N80の下用紙のみクリーム色が製造されています。
黒色発色
通常のノーカーボン用紙では、複写される色が藍色ですが、
N40とN50には、黒色で複写できる用紙も製造されています。
少し高額ですので、どうしても黒色で複写させたい伝票に使われることがあります。
複写を止める減感インキ
伝票の種類によって特定の項目を、複写させたくない・複写すると困るものがあります。
複写させたくない部分に透明なインキで印刷することで、表面の顕色剤を覆い隠し、発色させない方法があります。
透明であるため見逃してしまいがちなので注意が必要です。